インパクト後の
シャトルコック挙動に着眼した
新たな開発アプローチ。
野球やゴルフにおいても「芯を食う」という言葉がある。
ボールにスイングエネルギーが漏れなく伝わったことが確信できる感覚である。
バドミントンにおいても、しばしばその表現が使用されているが、
このメカニズムについてはこれまで明らかにされていなかった。
「芯を食う」感覚をバドミントンでより実現できるラケットが出来たなら…。
偶発的な「芯を食う」現象ではなく、能動的に「芯を喰らう」ショットを実現するために
その現象を検証する必要があった。
バドミントンは球形のボールを打つラケット競技ではなく、
コルク部とフェザー部から複雑に構成されるシャトルコックを打球する特殊な競技である。
また、これにより初速と終速の差が大きいスポーツであり、
インパクト後のシャトルコック挙動においても非常に複雑である。
この複雑なメカニズムを超ハイスピードカメラにより、撮影、解析。
実現に必要なファクターを備えたラケット開発を進めた。
新たな開発コンセプトから生み出されたラケットは芯を喰らう瞬間、
シャトルコックが押しつぶされる様子から
「GRAVITAS / グラビタス(重力)」と名付けられた。
芯を喰らう瞬間、
シャトルコックを押しつぶし、
より強い打球を生む。
シャトルコック挙動
フェザー部がバウンドし、シャトルスピードが最速となる。
初速から75%に急減速。シャトル全体はしぼみながらもフェザー部は拡張、収縮を繰り返す。
コルク部が上向き、無回転状態を保ちながら速度を維持する。
コルクが下向きはじめ、徐々にシャトル形状全体が安定し始める。
シャトル形状が完全に復元し、打球方向から反時計回りに回転し始め、一定速度で再び減速し始める。
※テスト回数=116回